FAN FAN4

まるで地球をそのままネイルに落とし込んだような、 鮮やかで雄大なアートを得意とするFAN FANさん。 彼女から感じる雰囲気はいつも穏やかで、取材中はいつも笑顔が絶えない。でもひとたびインタビューが始まると、芯のある考えと、善悪のないフラットな思考で前向きな言葉を放つ。このギャップがまさに彼女の魅力の1つなんだと思う。人はみんな様々な困難や葛藤を乗り越えた末のいまがある。今回、彼女のルーツを紐解くと同時に、力強く生きるためのヒントをもらうことにしよう。

FAN FANさんの4つの人生哲学

一.アート

 「あまり流行りは見ないようにしてます。どっちかというと世界観を大事に。私の世界観を一言で言えば「ネイチャー」です。自然のものを再現したり、とにかくケミカルではないものをアートに取り入れています。私にとって世界観は少しずつ固まっていきました。今まで生きてきた中で心に残ったもの、自分を作りあげてる日々のものに気づけてからネイルアートにも取り入れました。客観的に自分を見ること。でも客観的って難しいですよね。そういう時はランダムに色々な写真を見ていって、気に入ったものは保存してみる。でもみんな保存したものを見返さないんですが、それをしっかり見返して自分が何が好きなのか、どういうものを好む傾向にあるのかを理解するんです。 黒が嫌いって言ってたのに、黒のものいっぱい保存してる ぞとか。それはネイルの写真も同じです。これは昔、私が実践していた方法です。」

二.自然

 「私、ギャップが大好きなんです。人間のギャップも好きだし、自分の私生活もギャップだらけなんです。ゼロ百なんです。 平日は都会で働いているけど、週末は田舎に行ったり思い切り暮らし方を変えるのが好き。自然の素晴らしさを自分の中に取り入れたいんですよね! でも自然は好きなんですが、自然の中に住むのは無理だと思う事件がありました(笑) この前、 宮古島に行った時「ずっと宮古島に住みたい!」って思っていたはずなのに、滞在中の半分くらい雨で。「なんもやることな〜い」って思った時に私は田舎に住めないなって思いました(笑)」

三.動物

 「動物が1番の癒しなんです! 最近、保護犬を迎え入れました。今飼っているインコちゃんが地震が来た時にパニックになってしまって、体を傷つけてしまって。病院にインコちゃんを連れて行った帰り道、通りすがったペットショプにたまたま入った所にそのトイプードルがいました。その子は10歳まで悪質な繁殖場で子供をずっと生み続けた子だったので、骨までボロボロになっちゃってる子なんです。最初、連れて帰った時は里親を探そうと思ってたんですけど、結局私が買うことに決めました! 今はサロンでスタッフみんなと一緒に面倒をみています。」

四.表現

 「私にとって仕事とは自己表現の場であり、今まで自信もなく成功体験のなかった私が仕事を通しネイルアートは自分がやりたいと思え、やり続けることのできたことです。そしてFAN FANであり続けるために必要なことでした。 仕事として続けることができたのはお客様やファンでいてくださる方のおかげです。すごく感謝しながら仕事としてネイルアートと日々向き合っています。」

photographer kenichi sugimori